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ニッカン蹴球倶楽部コラム

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2006年06月15日

クラクションが鳴りやまない夜——:土井敏之

 ホテルの窓の外から、いつまでも車のクラクションが雄叫びをあげています。

 ドイツが決勝T進出をほぼ決めたボーランド戦を、日本代表の合宿地・ボンのど真ん中、ベートーベンの銅像建つ広場に置かれたパブリックビューイングで取材してきました。(ベンちゃんはスタンドが目の前に作られたため見られなかったようです 涙。っつーか、ボンの象徴だろっ 隠していいのか?!)

 前半ロスタイムのポドルスキのシュートも、相手が10人になっても、90分回ってクローゼ、バラックが続けてクロスバーにあてても生まれなかったゴール。こりゃ0ー0と思ったら、途中交代の2人、オドンコルからノイビルへ! あきらめない ゲルマン魂炸(さく)裂!! 信念揺るがぬクリンスマン采配またも的中。劇的決勝ゴールに広場は揺れ、発煙筒がたかれ、踊りまくり、あげく「We Are The Champion」の大合唱。(気が早い! 少なくとも3週間は)

 ただ、その時が来るまでは比較的落ち着いていました。日本のパブリックビューイングは始まる前からニッポン!コールで盛り上がっていますよね、こちらはキックオフからチャンス以外はジーッと見ている。これは開幕戦実況で訪れたミュンヘンでも、前日にも関わらず町の中にはサッカー的なものがあふれておらず、逆に違和感すら持ちました。ところが、開幕の日になると新聞から町中から人々から一気にモード突入、雰囲気がまさにガラッと変わりました。試合中も、昨日14日に見たようにチャンス以外、目を凝らして見ている様子で、ゴールの途端に地鳴りと轟音!

 どうもドイツの人は、切替えが上手なようです。話によると、労働基準法が厳しく、残業させると(度を越すと)監督者が逮捕されるほど(!)守られていて、仕事とオフのメリハリをつけるのだそうです。そうした何事にも線引きをきちんとはっきりとさせるドイツ人気質は、生活からサッカーの観戦まで貫かれているのですね。

 さて、我らがジーコジャパンも切替えならお得意。ドイツ興奮の日の昼、練習で4バックへ移行です。去年のコンフェデも3→4で、古くは03年キリン杯でアルゼンチンに敗戦後、世代交代のスタメン変更で、と一気に変えて成功してきました。ゲルマンに負けぬ大和魂で、ドイツのようなメリハリで次こそ勝利といきましょー!

 それにしても天気までメリハリがいいのはどうも…寒かった日から一気にピーカン続きで暑くなるし、クラクションと喧噪で眠らせてくれなかった翌朝に限って、雷の大合唱で起こされた…

土井敏之(どいとしゆき/TBSアナウンサー)
 1970年(昭和45年)8月19日生まれ。東京・西高−早大法学部を経て、94年NHK入局。その後、TBSに移籍する。スポーツ中継のほか98〜03年には「スーパーサッカー」担当。中学2年生の84年、全国中学バレーボール大会に出場したこともあるスポーツマン。

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