このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー

ホーム > 2006年ドイツW杯 > コラム > 荻島弘一


ここからページ本文

荻島弘一コラム

バックナンバー一覧

2006年06月12日

さあ、日本代表の初戦だ

 いよいよ日本代表のW杯初戦だ。評論家や解説者と言われる人たちは「日本は勝てる」と繰り返す。もっとも、オーストラリアでも「我々は勝てる」という論調。両国を知る前シドニーFC監督のリトバルスキー氏も「日本が勝つ」と話した後で「これは日本のマスコミ向け」と笑った。

 自国の勝利を願うのは当たり前で「負けるなんて言えば、非国民扱いされる」のも事実だ。今や堂々と日本代表のネガティブな面を語れるのは、セルジオ越後さんぐらい。日本が負けるなどという気はないが、はっきり言って楽しみ半分、残りの半分は不安だ。

 よーいドン、で普通に戦えば、日本に分があるように思う。高さとパワーはオーストラリアの方が上だろうが、組織力では日本が上だ。相手は攻撃力はあるかもしれないが、守備は不安定。大味な料理と同じように、サッカーも大味。繊細な味付けが魅力の和食には及ばない部分がある。

 もっとも、相手にはヒディンク監督という超一流の料理人がいる。もともと素材はいいのだから、いい調理をすれば素晴らしい味になる。それが、今のオーストラリア代表だ。しかも、この料理人は、客によって大胆に味付けを変えることができる。ウルグアイ人に出す料理と、日本人に出す料理は、全く違う。さらに、試合展開や試合の時間帯によっても、微妙に味付けを変えてくる。

 ジーコ監督は、素材の味を最大限に生かした料理をつくってきた。極力よけいな手を加えずに「生のまま」で勝負する。もちろん、ロナウジーニョやロナウドらブラジル選手ぐらいの圧倒的な力があればいいが、日本の選手にそこまでの力はない。その点が不安だ。

 もっとも、多少の不安を感じて試合を見る方が、スリリングで面白い。そんな不安が杞憂(きゆう)に終わることを祈って、日本が迎える3度目のW杯初戦を待とう。

荻島弘一(おぎしま・ひろかず)
 84年入社。スポーツ部でサッカー、五輪などを担当した後、96年からスポーツ部デスク。98〜00年は日刊スポーツ出版社編集長。東京都出身。44歳。

ここからサイドエリア

 

このページの先頭へ

ここからフッターエリア