2006年06月18日
勝ち点3へニッポンの「意志」を!!
いよいよクロアチア戦、勝たなければ1次リーグ突破が絶望的になる試合だ。オーストラリア戦で一番残念だったのは、同点に追いつかれた後、チームが「意志」をなくしたこと。勝ち越し点を取りにいくのか、そのまま試合を終わらせるのか、選手の気持ちはバラバラだった。1つの目標に向かって協力し合うのがチーム。目的が定まらなければ、チームではない。
アルゼンチンを見ていて驚かされたのが、チーム全員の持つ意識の統一性だ。ゴール前へ無駄なロングパスを蹴らずに、中盤に君臨するリケルメを経由して攻める。速攻ばかりが幅を利かせる時代に、あえてゆっくり。パスを細かくつないで、相手DFの穴を巧みに突く。ユース世代からペケルマン監督のもとでプレーした選手が中心で、全員に共通認識がある。そこには強い「意志」があった。
各国の試合を見ていて、強い意志を感じさせるチームは強い。攻撃面で言えば「型」と言ってもいい。アルゼンチンやオランダには型があり、チームの意志も感じたけれど、逆に優勝候補のブラジルには、意志が感じられなかった。「何となくボールを回して、何となく攻めている」感じがした。負けたけれども、トリニダード・トバゴには「積極的に守備をする」という強い気持ちがあった。
同世代の選手たちでプレーを続けてきた日本は、そういう意志を持ったチームのはずだ。素晴らしいパス回しで相手の守備を崩すこともある。どう守るか、どう攻めるか、基本的なことは選手全員が共通意識として持っているはずだ。トルシエ前監督の言った「オートマティズム」は、既に日本代表にあるはずだ。
戦い方が難しかったオーストラリア戦に比べ、クロアチア戦は分かりやすい。目標は勝ち点3。勝つことしかない。1つの目標に向かって、どれだけチームが協力し合えるか。「選手の考え方がバラバラだった」という言葉だけは、もう聞きたくはない。
- 荻島弘一(おぎしま・ひろかず)
- 84年入社。スポーツ部でサッカー、五輪などを担当した後、96年からスポーツ部デスク。98〜00年は日刊スポーツ出版社編集長。東京都出身。44歳。


