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荻島弘一コラム

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2006年06月21日

2点とは言わない、ファインゴール見たい

 開幕から11日、19日までに全64試合のうち半分の32試合を消化した。参加32カ国のうち、既に勝ち点0の7チームの1次リーグ敗退が決定。さらに、勝ち点1の日本など7チームが、ギリギリで残っている。

 同じ勝ち点1組でも、日本の置かれている立場は非常に厳しい。最終戦の相手は優勝候補筆頭のブラジルで、同じ勝ち点1のクロアチアに対しても得失点差で不利。2位を争うライバルに1分け1敗で、現時点は4位だ。ここからの逆転は、不可能にも思える。だからこそ、日本のサポーターやマスコミは「奇跡を」と、願うけれど。

 確かに、日本は過去にも奇跡を起こしている。「ベルリンの奇跡」や「マイアミの奇跡」。ただ、今回の「奇跡」は、これらよりもはるかにハードルが高い。96年アトランタ五輪のマイアミの奇跡はブラジルに勝ったこと。36年のベルリンの奇跡もスウェーデンに勝ったこと。今回はブラジルに2点差以上で勝つことが必要。勝つだけでも奇跡なのに、2点差は…。そんな「奇跡の2乗」が起きても、オーストラリアがクロアチアに勝てば、日本の敗退は決まってしまう。

 テレビでスーパープレーを見るたびに「●●が日本に欲しいなあ」とか「FWが●●だったらなあ」などの言葉が飛び交う。半分終わった試合を振り返ってみても、すぐに思い出せる日本の好プレーはGK川口のセーブぐらい。得点も中村の1点だけで、これも「ファインゴール」というわけではない。

 常識では起こり得ないことが奇跡だから、それに期待するのはむなしい。それでも、最後はいい試合が見たい。大会後に振り返って「好プレー」とされるようなプレーが見たい。2点とは言わない。1点でもいいから、日本が誇れる最高の形で奪ってほしい。今のままでは、大会後にセットプレーからのピンチの連続や、FWのシュートミスばかりが映像で繰り返されそうだから。

荻島弘一(おぎしま・ひろかず)
 84年入社。スポーツ部でサッカー、五輪などを担当した後、96年からスポーツ部デスク。98〜00年は日刊スポーツ出版社編集長。東京都出身。44歳。

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