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吉崎エイジーニョコラム『ドイツ先乗り!エイジーニョ!!』

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2006年05月26日

ボンに先乗りエイジーニョ、ジーコさん待ってます

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 Jヴィレッジでキャンプを張っている、日本代表の調子はどんなもんだろう。日本の各紙の報道を見ると、中田がずい分周囲の選手から突っ込まれているもよう。欧州では、選手間の激しい意見交換は日常茶飯事。本人とすればあまり大きな問題ではないのでは?
 なーんて思いながら日本代表が到着する日を待ちわびています。最近、ドイツでの日本代表のイマイチの知名度に仰天する出来事が、またしても起きた。

 雑誌「Number」の企画で「素人海外移籍」と称し、昨年9月からドイツ10部リーグで体験取材を続けている。シーズン終盤のリラックスムードの中、5月19日の練習では「ナカハラ」というあだ名をつけられてしまった。ミニゲームに先立ち、「全員にニックネームをつけよう」という話になった時の話だ。

 みんな「ジダン」とか「ロナウジーニョ」なんて自ら名乗っていく。ドイツ選手の名前はちっとも出てこない。ノリのよさに圧倒されている筆者に、リーダー格のおじさん選手が聞いてきた。
 「キミの国のスター選手は、誰だ? おれ、日本の選手を1人も知らないんだ」
 ナカムラ、と答えた。「グラスゴー・セルティックにいるだろ?」と聞く。セルティックはドイツでもなかなかの人気チーム。毎週末の欧州各国リーグのダイジェスト放送でも、けっこう長い時間映像が流れるのだ。
 
 「おお、そうか、ナカムーラ」と彼が言い、各々ピッチに散らばった。ところが、その直後からゲームが終わるまでずっと「ナカハーラ」と呼ばれた。うーん、「タカハラ」を知ってんじゃないの? と思うんだけど……

 そんなこんなで、もっと日本を知ってもらわなくてはと思う毎日。ドイツ生活も長くなり、日本が恋しくもある。そこで、行ってきました! 日本代表のキャンプ地・ボンへ。なんとか、日本のにおいを感じ取ろうってワケだ。
 
 ここは、旧西ドイツの行政上の首都だったことで有名。あわせて、旧首都のわりには小さな街としても知られる。中央駅に降り立つと…JR中央線で言えば、吉祥寺あたりの雰囲気だ。一説によると、人口30万人の街に、日本サポーターが3万人来ると予想されてるのだとか。大会期間中は、景観の美しい街が青く染まっていくんだろう。

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 中央駅からバスに乗り、15分ほど北に向かう。住宅地の中に忽然と競技場と思わしきスタンドが現れる。ジーコジャパンが大会中トレーニングをする予定の「シュポルト・パルク・ノルト・ボン」だ。グラウンドレベルが掘り込み式になっていて、周りの道路よりも低い場所にある。

 入り口を封鎖してしまえば、集中しやすい環境がつくれそうだ。周りに高い建物がないのもよい。
 練習公開時に訪れるサポーターにとってありがたいのが、道路を挟んだ場所にスーパーマーケットがあること。(こちらには、コンビニはないので要注意を!)

 さらにグラウンドと隣接する駐車場には、移動式のドネル・ケバブの店があった。価格は3ユーロ(約520円)から。トルコ式の肉と野菜のサンドは腹を満たしてくれそうだ。
 
 隣接する体育施設の壁に、日本語を見かけた。 「ようこそ、ボンへ」。表の通りには面していない、まったく目に付きにくい場所にある。98年大会のエクスレバンのような、アットホームな歓迎ムードはあるのかな? 「ああ、日本のキャンプ地なんだ」ということは、今の時点では感じない。
 
 そんな思いをより強くするのが、ボン中央駅から1本裏の通りにそびえたつ「G-JAMPS」(オフィシャルメディアセンター)。
 サポーター、メディアのための施設と謳っているが……ハッキリ言って、街の景色から浮いてます。大丈夫かな?
 聞くと、市内の美術館の壁に青い幕を張ったのだそう。美術館は今は普通に営業をしていて、内側からは青い幕が見えないように工夫がなされているとか。それにしても、浮いている。暖色系で均等の取れた町並みに、突然青い壁が現れる感じた。道行くおばさんも「SAMURAI BLUE」ってロゴを見ながら、首をひねっていた。大会が始まると、馴染んでくるのかな?

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 なんだかんだ言っても、キャンプ地は選手のためにある。
 選手が宿泊予定の市内某ホテルはなかなかの雰囲気だ。中央駅から市街地を抜け、徒歩で約15分の場所にある。高層のゴージャスなホテルを想像したが、4階建てのこじんまりとしたホテルだった。アットホームな感じがする。

 選手はここでどれくらい自由な時間と空間を確保できるんだろう。中庭には太陽がたっぷり差し込むオープンカフェがあり、道を挟めばすぐにライン川の穏やかな景色が飛び込んでくる。ここでブランチなんぞを食べた日には、23人全員が海外組気分になれるだろう。
 
 去年のコンフェデ杯では、ボンの隣町、ケルンでコンフェデ杯のブラジル戦が開催された。街の名所、大聖堂で観光をする一部選手の姿が現地留学生に目撃されている。ある海外組の選手を取材したときに「ケルン、大好きなんですよ。大聖堂にもう1度行きたい」と話していた。

 Jヴィレッジには1万人以上のサポーターが訪れ、大騒ぎになっているのだとか。選手たちは、今すでにものすごい注目を浴びる状態にある。大会が始まっても、1カ月近く戦わねばならないのだ! この地で、少しでも安らげますように。

※写真上はジーコジャパンの練習予定地、写真中はホテル近くを流れるライン川の風景、写真下はプレスセンター(撮影・吉崎英治)

吉崎エイジーニョ
 本名吉崎英治。1974年生まれ。大阪外大朝鮮語科卒。フリーランスのサッカーライターとして「Number」「サッカーマガジン」などに執筆する。
 2002年、日刊スポーツの入社試験を受け、最終面接で落ちた過去を持つ。だからこそ、オファーをくれたこのサイトのために頑張る。
 2005年9月に渡独。W杯開催国で先乗り取材を続ける。個人ブログ: http://ameblo.jp/eijinho/

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