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豪キューウェルが離脱、全治3週間

 W杯1次リーグで日本と対戦するオーストラリアのMFハリー・キューウェル(27)が、持病を再発させた。所属するリバプールで出場した13日のFA杯決勝(対ウェストハム)で、股(こ)関節周辺に痛みを訴えて退場していた。検査の結果、全治3週間と予想外の長期離脱を余儀なくされ、25日のギリシャとの親善試合も欠場が決定。オーストラリア浮沈のカギを握るドリブラーが、6月12日の日本とのW杯初戦にぶっつけ本番で臨む可能性も出てきた。

 チームの優勝を喜ぶ余裕はなかった。試合終了後の控室で、キューウェルは頭を抱えていた。持病を再発させた絶望感に、さいなまれていた。FWシセは「あのがっかりした姿に、心を痛めた。元気づけるのに骨が折れたよ」と振り返った。チームメートに「さあ表彰式に行こう」と声を掛けられ、キューウェルはやっと腰を上げた。

 前半から思うように動けず、存在はほとんど消えていた。後半3分、ついに古傷が悲鳴を上げた。クラブでの今季最終戦で起こった悲劇。クラブ側は最悪の事態を想定して、急きょオーストラリア代表のチームドクターを呼んだ。悪い予感は的中した。14日の精密検査で、足の付け根の筋線維が1本、切れていることが分かった。

 キューウェルの行き先は、代表の合宿地であるオランダからリバプールの練習場へと変わった。クラブ広報は「キューウェルは今後10日間、(施設がある)メルウッドで治療を受けた後、オランダでチームメートと会うことになる」と話した。

 左サイドを切り裂くスピードは、キューウェルにとってもろ刃の剣だ。これまで何度も足の付け根痛に悩まされ、出ては休んでの繰り返しという時期もあった。サイド攻撃を身上とするヒディンク監督にとっても大きな痛手となる。05年11月、ウルグアイとのW杯予選大陸間プレーオフ第2戦では、前半31分に登場してチームの雰囲気を一変させた。

 回復時期の読めない、やっかいな部位でもある。日本代表MF中田英寿も同じ個所を痛め、全治数週間のはずが数カ月かかったこともある。しかも、患部を休ませなければ完治は難しく、復帰しても実戦感覚を取り戻すのに手間がかかる。代表チームは25日のギリシャ戦での同選手の起用を断念し、27日にチームに合流すると発表した。だが、6月の親善試合2戦への出場も不透明。12日の日本とのW杯初戦まで、残された時間は多いようで少ない。

[2006年5月16日8時16分 紙面から]


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