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ジダン不満さよなら弾/スペイン

<スペインリーグ:セビリア4-3Rマドリード>◇16日◇セビリア

 Rマドリードのフランス代表MFジネディーヌ・ジダン(33)が、スペインリーグ最後の試合で有終のゴールを決めた。セビリア戦の後半27分、ゴール前の混戦を縫うように、こぼれ球を左足でゴール。試合は3-4で逆転負けしたが、チームは2位を確保し最低限の結果を残した。残り1カ月を切った最後の戦いの舞台、W杯へすべてをかけて挑む。

 引退を決めても、ジダンはやはりジダンだった。後半27分、プロデビュー18年で最後のゴールは冷静さ、技術そして強さが凝縮された、ジダンらしいゴールだった。シシーニョが上げた左CKを、GKがFWラウルと競り合いながら必死にはじく。そのシーンを下から見上げていた。ボールの落下地点を正確に読み取ると、左足で軽くトラップし体を半歩後ろにずらし左足を迷わず振り抜いた。

 速く鋭い弾道は、混戦を突き破るようにゴール左隅を射抜いた。でもジダンは笑みすら浮かべなかった。スコアは3-4。前半、わずか17分間で失った4点は重すぎた。「自分のゴールは重要じゃない。勝つことが大事だったが、かなわなかった。非常に残念」と多くを語らなかった。

 W杯に集中するため引退を決意した。ただ心から納得してはいない。試合3日前、スペインメディアに異例の記者会見を行い、今季を含め3季連続の無冠が引退の原因だと激白した。もし他のクラブで成功していたら引退しないかと聞かれ「まず確実に考えなかった」と言い切った。その発言のせいか「お疲れさまと言われただけ」とチームメートからの引き留めもなし。寂しい幕引きだった。

 飢え、乾いた心を癒やすにはタイトルを取るしかない。昨年8月、1度引退した代表への復帰を決めたのも8年ぶりにW杯を勝ち取るためだ。前回の02年日韓大会は、直前の左ふともも肉離れに泣き1次リーグで敗退した。「できる範囲でゆっくり休んでから、W杯について考え始める」。同じ失敗は繰り返さない。(山本美智子通信員)

[2006年5月18日9時32分 紙面から]


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