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メキシコ10人ヒヤ汗突破/D組

厳しい表情で指示を送るメキシコのラポルペ監督(AP)
厳しい表情で指示を送るメキシコのラポルペ監督(AP)

<1次リーグ:ポルトガル2-1メキシコ>◇21日◇D組◇ゲルゼンキルヘン

 メキシコがポルトガルに1-2で敗れたが、辛くも4大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。主力5人を欠くポルトガルに開始6分に先制を許すなど、前半だけで2失点。さらに後半16分には1人退場と苦しい中だったが、徹底して攻め続け、何度もチャンスをつくった。過去2大会同様、最終節で進出を決め伝統の粘りを見せつけた。初出場のアンゴラはイランに1-1で引き分け、あと1歩及ばなかった。

 1人少ないメキシコは、最後まであきらめなかった。フォンセカ、ブラボの2トップを起点に両サイドを使いボールを回し攻めた。最後の1分、1秒まで前進をやめない。ロスタイム1分すぎ、決定的なチャンスを逸した瞬間、ラポルペ監督は顔を真っ赤にしてピッチをにらみ、首をかしげた。終了のホイッスルが鳴る中、指揮官は口を真一文字に結び、ピッチを見つめた。猛攻は及ばなかった。

 この日はDFマルケスを中盤の中央に上げたが、前半6分に右サイドを崩され失点。DFラインの乱れを突かれた。そして同23分、そのマルケスがCKに飛び込む中、ハンドでPKを与えた。チームの要の、まさかの「守乱」で2点目を失い、苦境に追い込まれた。

 しかし、ここからが真骨頂だった。左ひざを故障したFWボルヘッティを欠く中、イラン戦で2発のブラボとフォンセカを軸に攻めに転じた。29分、左CKをフォンセカが頭で決め1点差。後半も攻撃のカードを2枚切り、徹底して攻めた。同12分、MFペレスが得たPKをブラボが失敗。16分にはペレスが2枚目のイエローで退場。それでも両軍合わせイエローカードが9枚飛び交う乱戦の中、戦う姿勢は変えなかった。

 実力を証明しなければならなかった。2戦目でアンゴラと0-0に終わり、評価は急落。ラポルペ監督は大会前から過激発言などを批判し続けた地元マスコミと、さらに険悪な関係になっていた。完全に取材拒否を貫き、時には水をかけ追い払った。写真を撮らせないようにと警察に警護を頼むなどしたことで、さらに批判が集中していた。

 1-2で敗れたが、しぶとく決勝T進出を果たした。「お前らにかけたいのは水じゃない。マスコミはチームのことを知らなすぎる。勉強しろ」。そう言い放った監督は、何とか面目を保った。ボルヘッティの復帰が期待される次戦に、5大会ぶりの8強をかける。

[2006年6月22日8時57分 紙面から]


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