クリンスマン監督“マラドーナ泣かせる”

- 負傷しているクローゼ(右)らチームの調整を見るクリンスマン監督(AP)
ドイツ代表のクリンスマン監督(41)が、30日に準々決勝で対戦するアルゼンチンを挑発した。代表の試合を毎回観戦に訪れる同国の英雄マラドーナ氏に対し「負けたらどんな顔をするか楽しみ」と前日会見で発言した。90年イタリア大会の決勝で勝って、マラドーナ氏を号泣させた再現を、地元ドイツでもくろむ。一方、アルゼンチン代表のテベス、メッシの若手コンビも、負けじとドイツ代表を挑発した。
各国から300人近くの報道陣が見守る中、ドイツ代表がベルリン市内のグラウンドで最終調整した。「準備はできている。選手は試合ごとに成長してきたし恐れはない」。ジャージーの袖をまくり上げ指揮したクリンスマン監督と選手たちの表情には、やる気がみなぎっていた。
ドイツ国民の期待は分かっている。練習前の会見では、ライバルの英雄を挑発した。試合会場で母国を熱狂的に応援するマラドーナ氏に対し「負けたらどんな顔をするのか楽しみだ」と不敵に笑った。自信があるから強気にもなれる。
28日の練習前には、チーム宿舎に元代表監督でもあるベッケンバウアー大会組織委員長が電撃訪問したと地元ビルト紙は掲載。2時間の滞在で激励を受け、クリンスマン監督は「うれしかった。彼はW杯制覇を成し遂げた偉大なお手本だからね」と勇気を得た。
同氏が監督、クリンスマン監督がエースFWとして90年イタリア大会決勝でアルゼンチンを倒し、マラドーナ氏を号泣させた。今回はそれ以来の対戦だ。宿敵に勝って4強入りなら、史上3人目の偉業も射程圏。W杯で選手と監督で優勝を経験したのは、過去にザガロ(ブラジル)、ベッケンバウアーしかいない。
ここまでの4試合は汚れた黒い靴を履いて指揮した。「これしかもっていないから」。インテリ監督らしからぬ幸運アイテムだが、その歩みは着実に頂点へ向かっている。スタンドのマラドーナを泣かせ、再び国民を歓喜させる。【西尾雅治】
[2006年6月30日9時0分 紙面から]
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