マラドーナ試合前帰ってた/準々決勝
<準々決勝:ドイツ1-1(PK4-2)アルゼンチン>◇30日◇ベルリン
優勝候補の一角・アルゼンチンは、「勝利の神」不在が影響したのか準々決勝で姿を消した。今大会、毎試合スタンドで観戦していた母国の英雄・マラドーナ氏(45)が、一行の席が確保されなかったことに怒って試合開始前に会場を去った。神にも見放され、同氏が活躍した90年イタリア大会(準優勝)以来の4強入りに失敗した。
勝利の神は、スタンドにいなかった。これまでの4試合、スタンドから熱い声援を送り続けたマラドーナ氏が、試合開始前に帰ってしまった。大会組織委員会にVIP席を4席確保してもらったものの、5人目の入場を要求。断られたため、キックオフを待たずに長女ダルマさんら一行とともにスタジアムを去った。
神から見放され、運も味方しなかった。後半4分にDFアジャラが頭で先制した。あとは逃げ切るだけ。MFリケルメ、FWクレスポと、攻撃的な選手を次々代えて守りに入った。しかし35分に失点。反撃に出ようにも、攻撃のタレントがいない。しかも正GKアボンダンシエリが後半に負傷退場するアクシデントもあり、PK戦は控えGKのレオ・フランコがゴール前に立った。
「我々はゲームの大半をコントロールしていたのに、悲しい」とクレスポ。マラドーナ氏がチームを引っ張った90年大会以来、4大会ぶりの4強進出は夢と消えた。同氏が薬物使用で大会から追放された94年大会以降、マラドーナ級のスターは出てこない。クレスポ(96年)とテベス(04年)が五輪得点王、サビオラ(01年)とメッシ(05年)はワールドユースで得点王と10年間、各年代で結果を残した選手で構成したが、4強の壁は高かった。
4年後は、メッシら若手に経験が加わる。華麗な、華やかなパスワークでファンを魅了したアルゼンチンは、南アフリカ大会で成熟期を迎える。
[2006年7月2日8時56分 紙面から]
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