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デルピエロ弾でドイツにとどめ/準決勝

<準決勝:イタリア2-0ドイツ>◇4日◇ドルトムント

 イタリア代表FWアレッサンドロ・デルピエロ(31)が、優勝に王手をかけた。準決勝ドイツ戦で延長前半14分から出場し、終了間際にダメ押しの2点目を決めた。控え起用にもめげず、所属するユベントスの不正疑惑余波にも負けず、大人になったスーパーサブが存在感を示した。開催国を2-0で撃破して12年ぶり6度目の決勝進出で、24年ぶり4度目のW杯制覇まであと1勝。9日にベルリンで、ポルトガル-フランスの勝者を迎え撃つ。

 (歌)オ~ソ~レミ~ヨ~、オ~ソ~レミ~ヨ~。選手たちは控室で、祝福に訪れたプローディ首相をカンツォーネで迎えた。試合前の国歌は、観客のブーイングでかき消された。だが、勝利の歌は、誰にも邪魔させなかった。

 ピッチでもハーモニーを奏でた。得点こそ奪えなかったが、90分間圧倒し続けた。延長後半14分、DFグロッソがゴール。その2分後に、デルピエロが畳み掛けた。FWジラルディーノのパスを待ち受けた場所は、ゴール左45度。右足からの弾道はGKの右を巻き、ネットに吸い込まれた。得意の「デルピエロ・ゾーン」からの1発で、ドイツの息の根を止めた。「素晴らしい2ゴールだった。PK戦を避けられて良かったよ。あれはくじ引きみたいなものだからね」。

 ゴールと同時に試合は終わった。デルピエロが泣いた。スタンドのソニア夫人も泣いていた。ユベントスでも控えが続いたが、33試合12得点と結果を残して代表入り。かつてのような主役ではなく、この日も0-0の延長前半14分からの投入。だが、勝負強かった。

 31歳。若い女性の黄色い声を浴びる年ではなくなった分、器が大きくなった。今年4月にイタリアのテレビ番組「レ・イエネ」に出演。ナポリの方言で歌うDFカンナバロの物まねを披露した。「ヤンメ、ヤンメ、ヤンメヤンメヤー」と歌い上げ、MFトッティがローマ弁で「レフェリー! オイラの足がぶっ壊れちまったよ」と相手の反則を主張するセリフを再現した。周囲に気を使わせるベテランというより、ムードメーカーにすらなれる存在だ。

 所属するユベントスは、幹部の不正疑惑で揺れている。セリエC1(3部)に降格する可能性もある。だが、ブフォン、カンナバロ、カモラネージを含めたユベントス勢が大活躍。デルピエロは「連中は堂々としていた。ユーベは自業自得といわれるかもしれない。でも、今の狙いは決勝だ。今、この瞬間を味わって、日曜日のことを考えたい。やることは、まだ終わっていないよ」と言った。3度目のW杯。決勝の地ベルリンに思いをはせた。【佐々木一郎】

[2006年7月6日9時35分 紙面から]


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