このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー

ホーム > 2006年ドイツW杯 > 紙面から > ニュース



上川主審有終、世界が絶賛/3位決定戦

シュバインシュタイガーにイエローカードを出す上川主審も思わず笑顔(共同)
シュバインシュタイガーにイエローカードを出す上川主審も思わず笑顔(共同)

<3位決定戦:ドイツ3-1ポルトガル>◇8日◇シュツットガルト

 3位決定戦で日本人では初めて決勝トーナメントの笛を吹いた上川徹主審(43)が、「世界」から絶賛された。W杯の審判には45歳の定年制があるため最後のジャッジとなったが、厳格な判定で試合をコントロールして有終の美を飾った。試合後は、ポルトガルのフェリペ監督やドイツのGKカーンから好評価を受けた。日本代表は1次リーグで惨敗したが、最後まで生き残った日本人が実力をアピールした。

 大舞台とは思えないほど、リラックスした表情が目立った。時には厳格に、そして時には笑顔で…。上川主審は、終始落ち着いていた。審判に45歳の定年制が敷かれているため、最後のW杯となったこの日の一戦で、日本人主審の実力を披露し、有終の美を飾った。

 キックオフ直前のコイントス。ドイツGKカーン、ポルトガルMFフィーゴの両国主将に挟まれても、余裕があった。ボールボーイの頭をなでると、偉大な2選手とガッチリ握手して「お互いベストを尽くしましょう」と力強いメッセージを残した。

 1次リーグの2試合でジャッジした経験が生きた。「判定が選手に理解してもらえているのが分かる」。前半45分と後半9分にポルトガルMFクリスティアーノ・ロナウドが反則をもらおうと故意に倒れたが、「反則は取らないよ」と言わんばかりのしぐさで起き上がるように指示を出した。

 冷静な判断は世界トップクラスの監督、選手から高い評価を得た。ポルトガルのフェリペ監督が「素晴らしいゲームにした。日本人審判も高い質を持っていることを証明した」と振り返れば、カーンも「私の代表最後の試合がこのような日本人主審で良かった」と絶賛した。

 02年日韓大会は1試合を裁いただけで1次リーグでお役ご免。悔しさばかりが残った。大会前に「決勝の笛を吹きたい」と話していた目標には届かなかったが、日本人初となる決勝トーナメントで、しかも3位決定戦でジャッジを下した。その事実は日本サッカー史に刻まれるはずだ。

 今大会、活躍した唯一の日本人となった。試合後の表彰式では3位になったドイツに先立ち、審判団へ贈られる記念メダルを授与された。日焼けした精かんな顔には、世界が認めた威厳と誇りが漂っていた。

[2006年7月10日8時40分 紙面から]


最新ニュース

記事バックナンバー


ここからサイドエリア

 

このページの先頭へ

ここからフッターエリア