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巻弾でもW杯は玉田か/親善試合

後半17分、ダイビングヘッドでゴールを狙うFW巻。左は玉田
後半17分、ダイビングヘッドでゴールを狙うFW巻。左は玉田

<国際親善試合・キリン杯:ブルガリア2-1日本>◇9日◇長居

 日本のスピードスターが復活した。FW争い生き残りをかけるFW玉田圭司(26=名古屋)が2試合連続スタメンで輝きを取り戻した。前半24分の左足シュートがポストをたたくなどゴールこそ決められなかったが、突貫ドリブラーがラストアピールの舞台で存在感を見せつけた。逆転選出をかけるFW巻誠一郎(25=千葉)も後半31分に執念の同点ゴール。エース久保が負傷で欠場した緊急スタメンのチャンスを生かした。

 見る者の心をワクワクさせるタマちゃんが復活した。ドリブル、飛び出し、豪快な左足シュート。ジーコジャパンが誇るスピードスター、玉田が躍動した。

 「名古屋でいい動きをしていなかったから、代表で発散した。気持ちよくサッカーができた」。前回3月のエクアドル戦に続き、ジーコ監督の期待を背負ってピッチに立った。JリーグではPKの1点だけでも、ジャパン・ブルーのジャージが背番号28を燃えさせた。前半24分、遠藤のヒールパスには、体を反転させて瞬時に前を向くとダイレクトで左足を振り抜いた。「グラウンドがぬれていたから速いボールがいいかなと思った」と計算された弾丸シュートはポストを直撃。前半40分は、中盤から力強いドリブルで突破して左足シュートを打つ、突貫ドリブラーの真骨頂で復活をアピールした。

 04年夏、中国でのアジア杯で日本を連覇に導いた功労者も、FW争いでは当確の保証はない。昨年11月に疲労骨折した右足小指には、今も4~5 センチ のスクリュー(ねじ)が残るが「折れたら折れた時」と再発も覚悟でW杯にかけている。柏入団時にいた、あこがれの人、ブルガリア代表ストイチコフ監督に「成長した姿も見せたかった」とやる気の源はいくらでもあった。

 ゴールという目に見える結果は出せず「自分なりに納得いくものはあったけどモヤモヤしています。やっぱり取れるチャンスはあったから」。05年2月2日のシリア戦以来のフル出場で手応えはつかんだ。

 玉田の積極性に生かされた巻もラストアピールを演じた。久保のコンディション不良で急きょ先発した願ってもないチャンス。「心と体の準備はできていた」と暴れ回って、後半31分の同点弾を呼び込んだ。「シュートのコースを変えてやろう」と三都主の強烈なシュートに反応。DFの足に当たって抜けてきたボールが左ひざ付近に当ってゴールに吸い込まれた。サバイバルにかける巻の執念が生んだ幸運の1発だった。

 15日のW杯メンバー発表まで、残されたチャンスは13日スコットランド戦だけ。確定を狙う玉田、わずかな逆転のチャンスを狙う巻、佐藤…。ドイツへの道は、まだ閉ざされていない。【西尾雅治】

[2006年5月10日8時43分 紙面から]


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