日本、守りで弱点さらす2失点/親善試合

- ドイツMFシュバインシュタイガー(右から2人目)に同点ゴールを奪われる
<親善試合:ドイツ2-2日本>◇5月30日(日本時間5月31日)◇ドイツ・レバークーゼン
日本が、W杯開幕を目前に最大の弱点をさらけ出した。ドイツの猛攻に耐えきれず、自陣ゴール前でファウルを連発。後半30分に与えたFKをFWクローゼに右足で、同35分にもMFシュバインシュタイガーに頭で合わされた。欧州の強豪相手に、手中に収めかけた白星を、課題だったセットプレーで手放した。開幕前の実戦テストは、6月4日のマルタ戦(デュッセルドルフ)だけ。重い宿題が残った。
恐れていたことが、現実のものとなって突きつけられた。1点差に詰め寄られて迎えた後半35分。右サイドからのFKをクリアしようと、日本の守備陣が体を投げ出した瞬間だった。ニアサイドへ猛然と駆け込むシュバインシュタイガー。マークについたFW柳沢はなぎ倒され、MF福西の跳躍も遠く及ばない。ボールは頭上で音を立ててゴールネットに突き刺さった。
DF中沢は「セットプレーの守備は課題と言われていながら、真剣勝負の相手に案の定やられた」と言葉を絞り出した。平均身長184センチで日本を6センチ、同体重79キロで7キロも体格が上回るドイツがW杯開催国の威信にかけて反撃に出ると、中盤から最終ラインにかけてズルズル後退。サイド突破のスピードについていけず、後方からのファウルで食い止めるのが精いっぱいだった。今合宿中は「体を密着させて十分な体勢で打たせない」とセットプレー時の共通意識を高めてきたが、3失点で完敗した04年12月の前回対戦に続き守備の不安を露呈。W杯本番で勝ち点3が1に終われば、致命傷になりかねないところだ。
わずか5分間で2失点。試合終了直後、選手たちは控室で改善策を話し合った。DF宮本が「ファウルを与えてしまうことがよくない」と話せば、MF中村も「あれだけ相手がデカければ、誰がマークについてもやられる。全員が下がって守る必要がある」と指摘。個々の体格差を埋める、組織での守備力強化を見直す必要性を確認した。
確かな収穫もあった。28日の紅白戦後に選手だけで行ったミーティングで、全員が連動してプレスを仕掛ける方針を確認。この日は柳沢と高原の2トップと中盤が、前線から積極的にボールを奪いに行き「最終ラインを下げすぎないように意識してやれた」とDF坪井も手応えをつかんだ。ただ、1次リーグ初戦で対戦するオーストラリアはドイツを上回る体格を誇る。ジーコ監督は「本大会でも起こりうること」と危機感を募らせた。手痛い結果を教訓に、立て直しを図る。【山下健二郎】
[2006年6月1日9時30分 紙面から]
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