このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー

ホーム > 2006年ドイツW杯 > 紙面から > ニュース



ジーコ指令!全員ミドル弾「カカになれ」

シュート練習をするFW大黒(撮影・蔦林史峰)
シュート練習をするFW大黒(撮影・蔦林史峰)

 蹴って、蹴って、蹴りまくれ! W杯1次リーグ突破へ後がない日本代表のジーコ監督(53)が、18日のクロアチア戦(ニュルンベルク)でGKを除く「全員ミドルシュート」を選手に課す。オーストラリア戦の敗戦から一夜明けた13日と14日午後の練習で、約20メートルの中距離からのシュートを繰り返した。揺れやすい今大会の公式球の利点を生かすとともに、得点へのどん欲な姿勢を前面に出して勝利を狙う。

 ミドルシュートでゴールをこじ開ける。戦術練習を重点的に行った14日、シュート距離は遠めに設定された。ジーコ監督の笛の音を合図に、パス回しから一気に攻撃展開。FWが落としたボールをボランチの中田英や福西がダイレクトでミドルシュートを打つ。三都主と加地のサイドバックもハーフライン付近からドリブルで前線に持ち込んでペナルティーエリアの外から思い切り蹴り込んだ。

 前日の13日には、ジーコ監督が黙々と選手たちの足元へボールを出し続けた。気温が30度を超す中、約30分間で計161本のシュートを蹴らせた。相手に見立てた障害物をゴールから約20メートルの距離に設置。1組3選手が短いパス交換で障害物をかわした直後に打つ。18本しか決まらなかったが、構わない。FWだろうがDFだろうが、中距離からでも積極的に得点を狙う姿勢を引き出したかった。

 12日の初戦は先制しながら追加点を奪えず、逆転負けした。シュート総数はオーストラリアの20本に対して、日本は6本。決定力を問う以前に、闘争心が欠如していたと言われても仕方なかった。激励に駆けつけた日本協会の川淵キャプテンと対談した際も「どうしてシュートを打たないのか」と聞かれ「そのことは選手にもよく言っている。自信がないようだ」と原因を口にしていた。

 選手も自覚している。MF遠藤は「ボールが軽い分、蹴ったら揺れる。今までだったらあり得ない所からでも、狙ってもいいと思う」と話す。積極的に打って、相手GKやDFのクリアミスを誘えば、ゴール前でこぼれ球となってチャンスも増える。さらにW杯公式球の特長を生かしたミドルシュートなら、ボールもより揺れやすくなる。FW巻も「W杯の中継はほとんど見ている。いろんなプレーが参考になる」と他チームの試合でも遠めからのシュートが得点源になっている点に注目している。

 最高の「お手本」から学んだ。選手たちは各自の部屋や食事会場の大型モニターで、今後対戦するクロアチア対ブラジル戦を観戦。堅守のクロアチアを攻めあぐんだ優勝候補が唯一、MFカカの22メートルのミドルシュートで得点を奪ったシーンを目に焼き付けた。「相手に攻められている場面で、DFがどう対処するのか見たい」と話していたFW大黒。自分たちに足りないものを明確にした。川淵キャプテンも「日本にもカカがいたらな」とため息混じりに言った。

 日本も、1-3で敗れたオーストラリア戦でミドルの恐怖を味わった。後半44分にMFケーヒルに奪われた逆転弾も、約20メートルの距離から放たれた。重い1敗で得た教訓も胸に、ジーコジャパンが勝利を目指す。【山下健二郎】

[2006年6月15日9時9分 紙面から]


最新ニュース

記事バックナンバー


ここからサイドエリア

 

このページの先頭へ

ここからフッターエリア