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日本絶体絶命、最低2点差勝ち/F組

試合終了のホイッスルと同時にピッチに仰向けになりプルショと握手する中田英
試合終了のホイッスルと同時にピッチに仰向けになりプルショと握手する中田英

<1次リーグ:日本0-0クロアチア>◇18日◇F組◇ニュルンベルク

 戦う男に、下を向くことは許されない-。絶体絶命に追い込まれたジーコ監督(53)が、奇跡を信じて最後の力を振り絞る。勝利が求められたクロアチア戦で日本代表は、痛恨の0-0ドロー。1分け1敗の勝ち点1とF組最下位から脱出できず、決勝トーナメント進出は、きわめて厳しい状況となった。2点差以上で勝つことが1次リーグ突破の最低条件となる最終戦は、母国でもある王者ブラジルとの対戦。かすかな望みに向かってジーコ監督は「我々はまだ呼吸をしている。生きている」と最後の力を振り絞るように、必勝を誓った。

 ゴールは、どこまでも遠かった。前半から中田英、三都主、そして小笠原がミドルレンジから積極的にシュートを放つ。後半に入って柳沢、玉田が決定機を迎える。しかし、シュートがネットを揺らすことは最後までなかった。勝つことに集中した大一番で、GK川口がPKを止める好守も生かせず、0-0ドローという厳しい結果に終わった。

 ジーコ監督 得失点差を考えると(1次リーグ突破は)厳しい。しかし、それを乗り越え、何かをやってくれるグループだ。

 90分間、勝利に向かって走り続けた選手を最後まで信じて疑わなかった。

 ゲームプラン通りの戦いだった。1-3と敗れたオーストラリア戦からシステムを4-4-2へ変更。暑さの中、ボールポゼッションを高め、ボール支配率56%と主導権を握った。オーストラリア戦後、選手たちのシュートの意識を高めようと、ミドルレンジから積極的にシュートを打たせる練習を繰り返した。確実に実践には移したが、悲しいかな、ゴールという結果だけが出なかった。

 ジーコ監督 チャンスをつくれないなら心配するが、ゴール直前までいきながらネットを揺らせない。本番で本当のサッカーを出せない。シュートが入らないと平常心じゃなくなる。それが悲しい。

 ただ、W杯が終わったわけじゃない。数字上では決勝トーナメント進出は厳しくなったが、ジーコ監督はあきらめるつもりはない。

 ジーコ監督 質の高い選手だし、何をすべきか分かっている。シュート練習をやり続けるしかない。我々は呼吸しているし、生きている。

 王者ブラジル戦まで中3日。最後までシュート練習を行って、奇跡を呼び起こすつもりだ。

 昨年の6月22日。コンフェデ杯でブラジルに冷や汗をかかせた。惜しくも2-2の引き分けに終わったが、終盤に怒とうの攻撃で世界王者を追い詰めた。

 ジーコ監督 あらためて選手に声をかける必要はない。絶対にやってくれる。ブラジルといっても、恐れる相手ではない。

 4年間の集大成を懸けた一戦になる。かねてジーコ監督は母国との対戦について「ブラジル国歌を聴き終われば、あとは日本の勝利のために戦うだけ」と、あくまで勝負師としての顔を貫くことを誓った。破壊力あるブラジルだが、攻め込まれると、もろさも同居していることも分析済みだ。

 ジーコ監督 周りと後ろに気を配りながら、積極的に行く。希望は残っている。最後の試合まで頭を下げずに戦いたい。

 初めて母国を離れて臨む、通算5度目のW杯。王者を倒し、絶体絶命の日本を決勝トーナメントへ導く-。ジーコ監督の頭には、その一念しかない。

 ◆日本の突破の条件 ブラジルに勝った上でクロアチアのアシストが必要になる。クロアチアがオーストラリアと引き分けた場合は勝ち点4でオーストラリアと並ぶが、得失点差でオーストラリアの間には2差あるため、日本はブラジルに2点差以上で勝つ必要が出てくる。クロアチアがオーストラリアに勝った場合、今度はクロアチアと勝ち点4で並ぶ。日本はクロアチアにも得失点差で1劣っており、クロアチアがオーストラリアにつけた点差よりも多くの点差をつけてブラジルに勝たなければならない。つまり、どんな場合でも、日本は2点差以上でブラジルに勝たなければ決勝トーナメント進出の可能性がない。

 ◆1次リーグ順位決定方法 (1)勝ち点(2)得失点差(3)総得点。2チーム以上が並んだ場合は当該チーム間の勝ち点、得失点差、総得点、抽選の順。

[2006年6月19日11時45分 紙面から]


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