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俊輔ブラジル戦へ絶好調宣言「体が軽い」

スタッフとのFK対決でGKを務めるMF中村(撮影・宇治久裕)
スタッフとのFK対決でGKを務めるMF中村(撮影・宇治久裕)

 土壇場で、最大の力を振り絞る。日本代表のMF中村俊輔(27=セルティック)が、22日のブラジル戦(ドルトムント)へ向け絶好調宣言した。相次ぐ故障や体調不良に苦しんでいたが、21日の会場公式練習でも本来のキレを取り戻し、精力的に体を動かした。1次リーグ突破には、最低でも2点差以上の勝利が条件になる。上昇気流に乗った司令塔が奇跡を起こす。

 このままで、夢の舞台を去るわけにはいかない。ブラジルとの決戦。20日の中村は全体練習を終えると、スタッフを呼び寄せてDF役を頼むと「対人勝負の感覚を忘れないように」体を激しく左右に振って抜き去る動作を繰り返した。約2時間、ピッチで思う存分に動き回った。

 「元気になったよ。ヤバイ(心配事)は、もう何もない。体が軽くなった感じだね」と笑った。5月30日の親善試合ドイツ戦で右足小指を負傷した。左太もも裏を痛め、左足親指のツメもはがした。18日のクロアチア戦前には発熱とコンディション不良に悩んだが、20日には森川チームドクターに「福島合宿(Jヴィレッジ)から通して、今日が一番状態がいいです」と報告できるまで回復した。

 計29本のシュート練習のうち、25本を利き足の左で放った。足首で回転をかけるコントロールショットではなく、高速で低弾道のゴールを12本(右2本)決めた。反発力の高いアディダス製のW杯公式球との微妙な感覚のずれに苦しんでいた。「わざとストレートに蹴った。今になって感覚が分かってきた」と手応えをつかんだ。

 小細工はいらない。「2点差で勝つだけ。ブラジルは自分たちのサッカーに集中できる相手。頭で考えてやる相手じゃない。ここまできたら細かいことを考えない。無心でやる」。優勝候補を真っ向勝負で倒す。

 ちょうど1年前の6月22日のドイツでのコンフェデ杯ブラジル戦。中村は2得点に絡んだ。「オレの状態もよくなったし、W杯で日本のために何かを残したい」。02年日韓大会メンバーから落選して4年。挫折も、栄光も経験した。すべての力をはき出し、決勝トーナメントへの扉をこじ開ける。【山下健二郎】

[2006年6月22日8時51分 紙面から]


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