このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー

ホーム > 2006年ドイツW杯 > コラム > 荻島弘一


ここからページ本文

荻島弘一コラム

バックナンバー一覧

2006年06月13日

運ではなく必然の「負け」

<1次リーグ:オーストラリア3-1日本>◇12日◇F組◇カイザースラウテルン

 逆転負けは、普通の負けよりもはるかに悔しい。先制した後もGK川口の好セーブで何度もピンチをしのいできた。宮本らDF陣が苦しみながらも必死にゴールを守った。その度に、スタンドや、テレビの前の青いサポーターが声をからしていたと思うと、残念な気持ちは大きくなる。相手が強いと分かっていても、こういう負け方は悲しい。

 前日は、イランがメキシコ相手に1-3で敗れた。1-1の同点から、終盤に2連続失点した。集中力が完全に途切れてしまったのだ。日本はそういう負け方はしないと思っていた。最後まで集中力は切れない。スタミナもオーストラリアの方が先に切れる。そう思っていただけに、まさかの連続失点だった。

 ジーコジャパンは、終了間際のゴールで何度も救われてきた。W杯予選の北朝鮮戦やオマーン戦はロスタイムのゴールで勝った。その度に「ジーコは強運」といわれた。ただ、W杯に関してはジーコは決して「強運」ではない。どちらかといえば「運がない」といえるかもしれない。

 現役時代は78、82、86年と3大会に出場したが、1度も優勝はできなかった。78年大会は得失点差で2次リーグ2位となり決勝に進めず、86年大会は準々決勝でフランスにPK戦負けした。最強といわれた82年大会も2次リーグでイタリアの前に屈した。W杯に関しては決して運はなかった。

 ロスタイムのゴールで勝ってきたことは、決してジーコ監督の「強運」などではなく、日本の力だったと思う。選手が鍛え、準備してきたもの、そして多くのサポーターが後押ししてきたもの、すべてが形になって現れたのがロスタイムのゴールだった。この日の中村の先制点も、終了間際の失点も、運ではなく、必然だった。オーストラリアの方が上回っていたというのが、結果から見た事実だ。ただ、大会はまだ続く。残り2試合、まだ日本の力を見せる舞台はある。

荻島弘一(おぎしま・ひろかず)
 84年入社。スポーツ部でサッカー、五輪などを担当した後、96年からスポーツ部デスク。98〜00年は日刊スポーツ出版社編集長。東京都出身。44歳。

ここからサイドエリア

 

このページの先頭へ

ここからフッターエリア