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荻島弘一コラム

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2006年06月17日

こうでなくちゃ!アルゼンチン圧勝

 アルゼンチンが圧倒的な力を見せて2連勝した。セルビア・モンテネグロ相手に今大会最多の6得点。欧州予選10試合で1失点と堅守を誇る相手を粉砕した。MFリケルメ、FWサビオラらテクニックのある選手が次々とパスをつなぎ、18歳のメッシも初出場で初ゴール。見ている者をワクワクさせ、引きずり込むようなサッカー。やっぱり、W杯はこうでなくちゃ。

 今大会は強豪国の活躍が目立つ。ドイツが早々と1次リーグ突破を決め、イングランドも続いた。イタリア、ブラジルも白星発進。優勝経験国で出遅れたのはドロー発進のフランスぐらいだ。「サプライズ」も少ない。誰もが驚くような結果は、今のところない。

 前回大会は開幕戦でフランスが敗れ、1次リーグでそのフランス、アルゼンチン、ポルトガルなどが消えた。決勝トーナメント1回戦でもイタリアが敗退するなど、波乱が続出した。ベスト8も、よく言えば新鮮だが、悪く言えば「これがW杯なの?」と首をひねりたくなる顔ぶれだった。

 前回大会の波乱は、高温多湿という環境による選手のコンディションの悪さが一因。審判の「誤審」に泣かされたチームもあった。サプライズを起こしたチームの健闘も光ったが、強豪国の選手が力を発揮しきれなかったのも事実だ。

 今大会では、いつも波乱の中心にあるアフリカの強豪国が予選段階で負けた。暑さはあるが、日韓大会の時と違ってあくまで湿気のない欧州の暑さ。選手たちは適応している。何よりも前回大会の悔しさがあるから、どのチームも失敗を繰り返さないように慎重にコンディションを整え、力を出し切ろうとしている。

 開幕から1週間、大会は始まったばかりだが、内容の濃い好ゲームが多い。この日のアルゼンチンも、前回大会の悔しさをドイツで晴らそうとしている。同じドイツで行われた74年大会のように、今大会は歴史に残る「W杯らしいW杯」になりそうな予感がする。

荻島弘一(おぎしま・ひろかず)
 84年入社。スポーツ部でサッカー、五輪などを担当した後、96年からスポーツ部デスク。98〜00年は日刊スポーツ出版社編集長。東京都出身。44歳。

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