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荻島弘一コラム

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2006年07月 1日

ストライカー育成にFWアニメスターを

 ドイツのクローゼ、ブラジルのロナウドら、得点ランクの上位には各国のFWが並ぶ。FWは点を取るのが仕事だから当たり前と言えば当たり前だが、各国のストライカーたちの活躍を見ていると、今さらながら日本代表のFW陣の元気のなさが残念でならない。

 今、子供たちがサッカーをする時に、一番人気のあるポジションはMFだという。ボール扱いのうまい子供が中盤に君臨し、パスを出し、ドリブルし、シュートも狙う。あこがれる選手は、中田英寿や中村俊輔。チームで最もうまい選手がヒデやシュンスケになり、ほかの子供を動かす。

 もし、今大会で柳沢や高原が活躍すれば「柳沢みたいになりたい」という子供が増えたかもしれない。FWの人気が高まり、もっとサッカーがうまい子供がFWをやるようになったかもしれない。しかし、今子供たちがまねるのは、柳沢のミスキック。FWをやりたがる子供が、さらに減るのではと心配になる。

 20~30年ほど前、子供たちが好むのはFWだった。一番うまい子が前線でゴールを狙い、中盤の選手がそれを助ける。ところが、漫画の「キャプテン翼」が80年にスタートして、変わった。主人公の大空翼が人気者になり、日本中の子供たちがまねた。翼世代の前が見たのは、70年に始まった「赤き血のイレブン」だった。主人公の玉井真吾はFWで、サッカー少年は「サブマリンシュート」をまねたものだが、翼の登場でMF人気に抜き去られた。

 子供がスポーツを始めるきっかけは「あこがれ」が多い。五輪で金メダルを取ればスイミングクラブの会員が増え、スケート場が混雑する。そうなれば、競技力も向上する。ストライカーを育成するためには、いい素材がストライカーを目指すのが手っ取り早い。W杯や欧州リーグで活躍するFWが出てくるのが一番。そうでないのなら、翼を超えるFWのアニメスターを誕生させるしかない。

荻島弘一(おぎしま・ひろかず)
 84年入社。スポーツ部でサッカー、五輪などを担当した後、96年からスポーツ部デスク。98〜00年は日刊スポーツ出版社編集長。東京都出身。44歳。

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