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荻島弘一コラム

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2006年07月 7日

派手な打ち合いが見たい

<準決勝:フランス1-0ポルトガル>◇5日◇ミュンヘン
 また1-0だった。フランス-ポルトガルは、互いに守備意識が高いギリギリの戦い。緊迫感あふれる好ゲームだった。とは言うものの、やっぱりゴールの少ない試合は物足りない。もちろん、0-0でも素晴らしい試合はあるし、決定的なシーンの連続に胸躍ることもある。それでも、点の取り合いを見てみたい。

 ジダンのPKが決まった後「このままだな」と思った。フランスの守備は素晴らしい。マケレレとビエラのボランチは、今大会でも屈指だ。案の定、リードしてからは安全運転。2人は攻撃参加することもなく、DFラインの前で淡々と相手の攻撃をはね返した。ポルトガルは何もできず、時間だけが過ぎていった。

 ロースコアの試合が多い今大会は、印象に残るゴールも少ない。相手の守備をきれいに崩した得点は数少なく、ミドルシュートやセットプレーばかり。ゴールの奪い合いによる劇的な試合も少ない。各チームの守備が素晴らしいからだし、1点で決まる試合が悪いわけではない。それでも、そんな強力な守りをぶち破るような攻撃も見たかった。

 一発勝負の戦いが、守備重視にさせることは仕方がないのかもしれない。各国とも相手を研究し、その長所を消すことを優先させる。攻撃のキーマンをつぶし、スペースを消し、前線の選手を孤立させる。自分たちの攻撃を犠牲にしても、まず相手を封じる。失点のリスクを回避し、まずは失点しないことを考える。勝負をかける瞬間が来るまで、時間を浪費させる。結果として、堅い試合が増える。

 できれば、互いに長所を出し合った試合が見てみたい。華麗なパスワーク、鋭いドリブル、巧みなシュートで生まれるゴールを、たくさん見たい。ハイライト映像で編集が困るほどの試合が見たい。フランス-イタリアの決勝。守備力で勝ち上がった両チームが、ガチガチの試合ではなく、最後に派手な打ち合いをしてくれることを期待したい。でも、無理だろうな。

荻島弘一(おぎしま・ひろかず)
 84年入社。スポーツ部でサッカー、五輪などを担当した後、96年からスポーツ部デスク。98〜00年は日刊スポーツ出版社編集長。東京都出身。44歳。

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