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金星クロアチア守備にもろさも/親善試合

<国際親善試合:クロアチア3−2アルゼンチン>◇1日◇スイス・バーゼル

 【バーゼル(スイス)1日=西尾雅治】強い、うまい、あきらめない。W杯ドイツ大会1次リーグで日本と同じF組のクロアチアが、優勝候補アルゼンチンに劇的な逆転勝利を飾った。先制後に連続失点で勝ち越されたが、後半は得意のサイド攻撃で主導権を奪回。ドロー寸前の終了間際にDFシミッチが逆転弾を押し込んだ。偵察した日本代表ジーコ監督の眼前で見せつけた、クロアチアの強さを分析してみた。

 ドロー寸前から劇的勝利が生まれた。ロスタイム2分。左CKからDFシミッチの背中付近に当たったボールが、右ポストに当たってゴールに吸い込まれた。W杯優勝候補のアルゼンチンに勝った。1度は逆転されながら、土壇場で底力を見せつけた。

 「今日はいい試合ができた。我々はいいチームといい個々の力を持っている。それはブラジルにも対抗し得るものだ」。クラニチャール監督も興奮気味だ。1次リーグ初戦のブラジル戦を見据えたテストマッチ。有り余る収穫を手にした、劇的勝利の余韻に浸った。

 【2本の槍(やり)】

 金星の原動力が両サイドのウイングバック。クロアチアは3−5−2でプルショ、クラスニッチの2トップにクサビを入れ、そこからサイドに展開するのが基本パターン。左MFバビッチ、右MFスルナが果敢に上がりシュートチャンスを演出する。切れ込んで自らシュートも打ち逆サイドからゴール前にも顔を出す。

 1点を追う後半7分。左サイドで受けたFWプルショがドリブル突破からクロス。ファーサイドからダイビングヘッドしたのはスルナだ。アルゼンチンの3バックがサイドにつられゴール前はガラ空きだった。

 【秘密兵器】

 国内リーグ首位のディナモ・ザグレブの司令塔モドリッチが初招集。「モドリッチが呼ばれないのはニコ(クラニチャール)が監督の息子だから」と国内で渦巻く批判を覆すように、指揮官はボランチでいきなり新顔を初先発させた。小柄な金髪の20歳は、攻撃時はクラニチャールとダブル司令塔に変身。小刻みなドリブルとダイレクトパスでDFをほんろうした。「若い選手を試すことができた」と指揮官も満足顔。開幕3カ月前にクロアチアの誇る「2大司令塔」の共存成功は、日本には厄介の種だ。

 【弱点は…】

 アルゼンチンが前線からプレスをかけた前半は、DF陣がパスミスを連発。前半6分、左DFトマシュが誤ってメッシにパスし勝ち越し点を与えたほか、トマシュは前半45分間で5度もクリアミスから相手に「パス」した。日本が得意とする前線からのプレスで、活路が開けるかもしれない。

 もちろんこの勝利は、クロアチアに大きな自信を与えた。クラニチャール監督は「我々はブラジルだろうがどこが相手でも勝てると思う。ブラジルに勝てば1次リーグは突破できる」と豪語。敵将の眼中には、もはや日本の影さえ映っていないかのようだった。

[2006年3月3日 22時49分]


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