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フィーゴの妙技「裏街道」勝ち点3/D組

<1次リーグ:ポルトガル1-0アンゴラ>◇11日◇D組◇ケルン

 D組で「チョイ悪おやじ」が全開だ。ポルトガル代表FWルイス・フィーゴ(33)が、スーパーアシストを決めた。アンゴラ戦の前半4分、相手DFを抜き去りラストパスでFWパウレタの決勝ゴールを演出。円熟したプレーで、1―0で勝った初戦の「マン・オブ・ザ・マッチ」に輝いた。

 33歳のフィーゴが、スピードでぶっちぎった。自陣からのパスを右足で操作。相手DFの右にボールを通し、左から走り込む。俗に言う妙技「裏街道」だ。競り合いながらボールと再会。中央のFWパウレタへラストパスを送った。一連の動きでボールに触れたのは3度だけ。開始4分、W杯にふさわしい世界レベルの動きで、4万5000人の観衆を酔わせた。

 代表121試合目を終えた主将は「もっとできたはずだが、結果には満足している。勝ち点3を取ることが大事で、1-0でも5-0でもいいんだ」と振り返った。MFデコの負傷欠場も乗り切った。フィーゴを試合のMVPに選んだ国際サッカー連盟(FIFA)のブワルヤ氏は「体調がとてもいいように見える。主将マークは、ポルトガルのシンボルだ」と評価した。

 チーム愛も格別だ。04年欧州選手権後、クラブに専念するため代表から引退したが、試合のたびに応援ファクスを送った。欧州予選中に待望論に応える形で復帰してからは、主将として引っ張ってきた。だが、この日も好位置にいる自分にパスが来ないと露骨に嫌な顔をした。それがいい意味の緊張感をもたらす。フラメンコのコンサートで知り合ったスウェーデン人モデルのヘレン夫人と一緒に、胸毛全開で雑誌のグラビアを飾ることも珍しくない「チョイ悪おやじ」だ。

 「W杯はどの試合も難しい。次の試合で勝てば、相手(イラン)は落ち、我々は(1次リーグの)突破を決められる」。円熟味を増したフィーゴに、1次リーグで敗退した02年大会のように早々と帰国する気持ちはない。【佐々木一郎】

[2006年6月13日9時47分 紙面から]


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