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メッシ18歳デビュー1ゴール1A/C組

<1次リーグ:アルゼンチン6-0セルビア・モンテネグロ>◇16日◇C組◇ゲルゼンキルヘン

 アルゼンチンの天才レフティーFWリオネル・メッシ(18)が、衝撃デビューを飾った。後半30分から出場し、同43分に右足で18歳357日のW杯史上3番目の若さでゴールを決めた。同33分にはFWクレスポへのアシストも決めて、1ゴール1アシストといきなり結果を出した。マラドーナ2世の活躍でセルビア・モンテネグロに6-0で圧勝し、2連勝。死のC組を圧倒的な強さで突破、優勝本命に躍り出た。

 新星が、キラリと輝いた。後半43分。中央からのテベスのパスにメッシが反応した。ゴールやや右から抜け出した。GKが突っ込んでくる。冷静に、右足を振った。股(こ)間を抜いてネットが揺れる。W杯歴代3番目の若さでゴール。チーム6点目だけに本人の喜びは控えめだったが、満員のスタンドはそれまでのゴール以上に揺れた。

 誰もが登場を待っていた。後半30分、ピッチサイドに姿を現すだけで大歓声が上がった。3分後にはクレスポのゴールをアシスト。「すべてがうまくいった。ちょっとでもいいからプレーしたいと思っていたんだ。楽しめた」。18歳の天才レフティーは端正な顔をほころばせた。

 13歳の時にアルゼンチンからスペインへ渡った。先天性の成長ホルモン分泌異常に悩まされた。当時の身長は143センチ。ホルモンの分泌を促すワクチンは、月々1800ドル(約20万7000円)で、父ホルヘさんの給料だけではどうにもならなかった。その治療費をバルセロナが負担する条件で、異国行きを決心した。

 入団テストでは、身長のハンディをものともしない実力で、関係者をうならせた。テストに立ち会った当時のレシャック監督に「紙ナプキンでもいいから今すぐ契約書を作ってこの子にサインさせる」と言わしめた。その後、スペインの国籍も取得し、同国協会から代表入りを打診されたが「アルゼンチンを愛しているから」と断った。

 尊敬する人物は、母国の英雄マラドーナ氏。同氏が司会を務める地元テレビ番組「10番の夜」にゲスト出演した時、控室で初対面し、足が震えた。「フットボールを楽しめ。前を向いて前進しろ」とアドバイスを受け「W杯では私の10番をぜひメッシに付けてもらいたい」と後継者に指名された。

 大会直前に右太ももを痛め、コートジボワール戦はベンチで見守るしかなかった。その試合後「今僕はサポーターと同じように外から見てるだけ。僕にできることはプレイステーションでアルゼンチンを優勝させるだけ」と落ち込んだ。そこから立ち直り、衝撃のデビュー。「きょうのことは忘れて次のオランダ戦に全力を尽くすよ」。あとは、20年前のマラドーナ氏のように、母国に優勝カップをもたらし、W杯史に名前を刻む。

[2006年6月17日9時32分 紙面から]


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