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豪初突破!5トップで2度追いつく/F組

<1次リーグ:クロアチア2-2オーストラリア>◇22日◇F組◇シュツットガルト

 オーストラリア代表のフース・ヒディンク監督(59)が、チームを初の決勝トーナメント進出に導いた。クロアチアに2度のリードを許しながら、2-2のドロー。最後はFW5人で攻め込み、F組2位に食い込んだ。退場者3人、イエローカード8枚が出る大乱戦の中、必勝パターンでチームの意思を統一。異なる3カ国で3大会連続の1次リーグ突破を果たした。決勝トーナメント1回戦は、4年前に韓国を率いて破ったイタリアと対戦する。

 ピロロロロ…。試合後の記者会見場で、携帯電話が鳴る。電話の持ち主は、ヒディンク監督だ。「ありゃ、お母ちゃんだよ」。ポケットをまさぐりながら漏らしたひと言で、会場がドッと沸いた。興奮気味に押し寄せる世界の報道陣を前に、この余裕。懐の深さとアドリブは、ピッチでの采配と同じだった。

 1次リーグ突破の条件は、勝てば確実、引き分けでも濃厚だった。開始2分で失点したが、前半のうちに追い付いた。後半11分に1-2とされると、ここからが腕の見せどころだ。同18分にアロイージ、26分にブレシアーノ、30分にケネディとFWを3連発で投入。チームのギアを1段階ずつ上げていった。

 攻めるんだ-。指揮官の意思は、明確に選手に伝わった。最後は、前線の長身FW3人と合わせて、ストライカーが5人。力ずくは、得意の形だ。同34分に、右からのクロスをアロイージが頭で流し、最後はキューウェルがゴールを決めた。98年はオランダ、02年は韓国。そして36年ぶりにW杯出場を果たし、今大会まで勝利どころか得点さえなかったオーストラリアまでをも、16強が集う舞台へ導いた。

 「オーストラリアまで飛行機に乗っていって、サポーターと騒ぎたい。でも、そうすると明日の練習に間に合わないなあ」。日本戦での逆転勝ちから波に乗った。難しいことはしていない。オーストラリアが世界に誇れるフィジカルの強さを武器にした分かりやすい交代。イエローカード、レッドカードが飛び交う大混戦の中、選手全員に同じ意識を持って戦わせた。

 さあ、次戦はイタリア。4年前、韓国代表監督として、延長で破った因縁の相手だ。トッティが退場し、当時はモレノ主審の判定が物議を醸した。「明日から、イタリアのことを考えて練習するよ」。V候補アズーリには、不気味に響いたに違いない。【佐々木一郎】

[2006年6月24日8時46分 紙面から]


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