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トッティ決勝PKも周囲ヒヤヒヤ/決勝T

<決勝トーナメント1回戦:イタリア1-0オーストラリア>◇26日◇カイザースラウテルン

 イタリア代表FWフランチェスコ・トッティ(29)が、周囲をヒヤヒヤさせながら決勝PKを決めた。オーストラリア戦の後半ロスタイム。リスクの高い得意技「クッキアイオ」を封印し、豪快に蹴り込んで1-0の勝利を呼び寄せた。人を食ったようなチップキックは、00年欧州選手権準決勝オランダ戦のPK戦で見せた妙技。リッピ監督、イタリア国民の心配をよそに、チームを8強に導いた。

 お願いトッティ、あれだけはやめて-。0-0で迎えた後半ロスタイム、PKを蹴ろうとするトッティに熱い視線が送られた。リッピ監督、チームメートは祈るように見詰め、GKブフォンは「見ている勇気がなかったので後ろを向いていた」。誰もが胸をドキドキさせていた。あいつなら、やりかねないと、心配しながら…。

 DFグロッソがペナルティーエリア内で倒され得たPK。運命は、トッティに託されていた。試合後、イタリアのテレビ局SKYは、リッピ監督へのインタビューでこう聞いた。「イタリア中があの時、クッキアイオを蹴るなと願っていたと思いますよ」。同監督も「クッキアイオで蹴らないよう願ったよ」と同調した。

 クッキアイオとは、イタリア語でスプーン。つま先で浮かしたボールの弾道が曲線を描く、トッティの得意技として知られている。試合中、GKが前に出ていれば、すかさず狙う。精度も悪くない。しかし、PKは話が別だ。00年欧州選手権オランダ戦のPK戦で決めた時は「クレージーだ」と驚かれた。決まれば痛快だが、リスクは高い。GKが動かなければ、簡単に取られてしまう。

 「フォルツァ! フォルツァ!(頑張れ!)」。冷静なMFピルロでさえ、トッティに叫んでいた。周囲の心配をよそに、本人は一直線に突き刺した。「本当は(クッキアイオを)蹴ろうと思ったけど、暑かったからやめた。チームメートにも、この何日かの練習で、PKで蹴ると言っておいたんだけどね」。封印の理由は、意味不明だが周囲は胸をなで下ろした。

 後半5分に退場者を出しながら、耐えて耐えてつかんだ8強入り。調子が上がらず、先発から外れたトッティも、W杯初ゴールで気持ちを高めた。「この勝利は幸運ではなく、自分たちの力で勝ち取ったものだ」とリッピ監督。24年ぶりの優勝へ、イタリアが上昇カーブを描き始めた。【佐々木一郎】

[2006年6月28日9時43分 紙面から]


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