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有終Vだジダン、最後の夜へ死に物狂い

フットバレーでウオーミグアップするフランスのジダン。後方はアンリ(AP)
フットバレーでウオーミグアップするフランスのジダン。後方はアンリ(AP)

 世界屈指の2大司令塔が「最後のW杯」で世界一の座を争う。W杯決勝イタリア-フランスは9日(日本時間10日未明)に行われる。フランスMFジディーヌ・ジダン(34=Rマドリード)はこれが現役ラストマッチ。イタリアMFフランチェスコ・トッティ(29=ローマ)の代表最後の試合になる。2人の対決はフランスが劇的に逆転勝ちした00年欧州選手権決勝以来6年ぶり。黄金のトロフィーにキスできるのはジダンか、それともトッティか-。

 ついにジダンがサッカー選手として最後の夜を迎える。4月25日にW杯後の現役引退を表明。いつ終わるとも知れない日々を、自らの力で7月9日まで伸ばした。「W杯の決勝が自分の現役最後の試合なんて、信じられない。でも、ここで重要なのは勝者として終えること。そのために死に物狂いでやる」。2度目のW杯を手にしてスパイクを脱ぐ。ジダンが描く究極のシナリオが完結しようとしている。

 合宿地ハーメルン近郊で行われた7日の練習は一般公開され、ファンが目にするジダンの最後の練習になった。主力選手は自由調整。GKバルテズら5人は練習場にも現れなかったが、ジダンは仲間たちと過ごす時間を惜しむようにフットバレーを楽しんだ。約300人のファンの声援には笑顔で手を振った。40台のテレビカメラが、世界中が注目する男を追った。

 同じ背番号「10」のライバルに勝たなければ、最後に笑うことはできない。セリエAユベントス時代に、しのぎを削ったローマの王子トッティも代表ラストマッチ。04年4月には当時のRマドリード会長ペレス氏がトッティ獲得を公約したが実現せず、不世出の司令塔2人が重なり合うことはなかった。だが、くしくもW杯の決勝で再び顔を合わせる。そして、ともにこれが最後のW杯になる。

 前回の対戦は00年欧州選手権決勝。ジダンはMFアルベルティーニに徹底マンマークされたが、その分、味方を生かした。FWトレゼゲのゴールデンゴールは、クロスを挙げたピレスのおとりになって演出。今回もイタリアはMFガットゥーゾを刺客として送り込むが、ジダンは包囲網をかいくぐり、周囲を生かす。

 「8年前(98年大会)は生涯最高の夜を過ごした。あの感激をもう1度味わいたい。このチームは優勝できる力がある」。ジダンは負けない。新たな伝説が、生まれる。【西尾雅治】

[2006年7月9日9時52分 紙面から]


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