GK楢崎アシスト!フィードが進化/J1

- 楢崎が先制ゴールをアシスト。自身通算4度目のアシストはJ最多タイだ
<J1:磐田2-2名古屋>◇第12節◇6日◇静岡
日本代表の名古屋GK楢崎正剛(30)がGKとしては異例のアシストを記録した。磐田戦の前半18分、大きく前線へ蹴り出したフィードで、MF山口の先制点につなげた。代表でポジションを争う磐田GK川口能活(30)も判断を誤るほどの「好パス」で、W杯本番に向け、正GK奪回を強烈にアピールした。
相手ゴール前には広大なスペースができていた。前半18分、磐田のCK。ボールをつかんだ楢崎は、素早く前方へ蹴り出した。「相手のイヤな所へ蹴ろうと思った。DFラインの裏まで飛んでいけばと思って」。ペナルティーエリア前で高く弾んだボールに、日本代表の磐田GK川口とDF田中が思わず「お見合い」した瞬間。MF山口が右足で押し込んだ。楢崎の好フィードが先制点を呼んだ。
W杯に伴う中断前のリーグ最終戦。日本代表の正GK争いで川口を追う立場の楢崎にとって、大きな意味を持つプレーだった。「僕には突出したものはない。バランスの良さでアピールするしかない」と言う。DFラインへの指示、シュートへの反応、1対1での飛び出し…。すべての要素で高いレベルを目指してきた。川口との比較で最も欠けていると指摘されてきた前線へのフィードも、この日のアシストで「克服」を証明した。完成度はさらに高まり、W杯本番に向けたアピールになった。
ライバル川口を猛追している。昨年12月3日の左ひざ後十字じん帯損傷で出遅れたが、すでに代表復帰。今季の公式戦出場もこの日で6試合になった。2失点でのドローに「勝って、代表に行きたかった」と笑顔はないが、失点場面に楢崎のミスはない。むしろ際立ったのはビッグセーブ。1対1の大ピンチを3度も止め、勝ち点1獲得に貢献した。W杯までに「取り戻しておきたかった」という実戦感覚は、全盛期のレベルにまで復活している。
「自分のプレーをするだけ」と、意識せずに臨んだ川口との代表GK対決が終わった。8日からはキリン杯に向けた代表合宿が開始。今度こそ、川口との本当の闘いに突入する。「攻守」に武器を備えた楢崎は、W杯のピッチに立つ夢ををあきらめてはいない。【北村泰彦】
[2006年5月7日9時1分 紙面から]
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