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宮本主将「これからはハートだ」熱いゲキ

円陣を組むを宮本(中央)らイレブン。左はジーコ監督(撮影・蔦林史峰)
円陣を組むを宮本(中央)らイレブン。左はジーコ監督(撮影・蔦林史峰)

 キャプテンが代表イレブンの魂に訴えかけた。日本代表は8日、大阪入りし、9日のブルガリア戦から幕を開けるキリン杯に向けて合宿を開始した。練習前に主将のDF宮本恒靖(29=G大阪)が自ら左胸をたたきながら「これからは、ハートが大事になる」と精神面の重要性を説いた。W杯開幕まで残り1カ月を迎えての一戦に、クールな主将も熱く燃え上がる。

 宮本が熱い思いをさらけ出した。合宿初日、恒例のジーコ監督による訓示が3分で終わった後だった。ひと言を求められた主将が、右手で胸をたたきながら言った。「これからはハートが大事になる」。身の引き締まる思いが円陣の中を伝わっていく。輪が解けた後も胸をたたく選手の姿が見られた。思いを新たに、ピッチを走り出した。

 これまでも円陣を締める役割を担ってきた。演説が6分間を超えることもあるジーコ監督の後に何を語るべきか-。「監督の言葉が引き立つように考えて言っている。話が長かったり、短かったりで、僕の話すことも変わってくる」。常に神経を払い、空気を読み、言葉を選んできた。

 ジーコ監督の演説はいつも通り熱かった。「代表のユニホームを着たときは必ず勝ちにいく。日本代表の名に恥じない仕事をしよう」。だがこの日ばかりは普段クールな主将が右手を胸に当てるしぐさを示してまで訴えかけた姿が、イレブンの脳裏に焼き付いた。FW佐藤は「ツネさん(宮本)だから様になる。そういう部分(精神面)は大事です」と感銘を受けていた。

 この4年間、キャプテンシーを発揮し続けたからこそチームは戦う集団としてまとまってきた。主張が強い中田英が食事の際にテーブルで1人になることが多いと見るや、後輩のFW大黒を「お前がヒデのところへ行け」と指示したこともある。垣根を取り払うことに尽力を尽くしてきた。練習中にも幾度となくジーコ監督と話し合い、代表して選手側の意志を伝えてきた。

 長身ぞろいのブルガリアは仮想クロアチアと受け取れるが、宮本の目には目前の対戦相手としか映っていない。「クロアチアはクロアチア。仮想にはならない」。W杯開幕まで残り1カ月となる節目の一戦。「あっという間だと思うけど残り30日間の1日1日を大事にしたい」。もう思いを内に秘める必要はない。W杯が自然と胸を熱くする。情熱を解き放ち、宮本が日本を引っ張る。【広重竜太郎】

[2006年5月9日8時30分 紙面から]


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