中田W杯もオレ流「やりたいことやる」

- 「コカ・コーラ ジュニア親善大使」任命式に出席した中田
W杯ドイツ大会も中田流を貫く。日本代表MF中田英寿(29=ボルトン)が14日、東京・青山で自らがプロデュースする「nakata.net cafe」のイベントに出席した。席上で、今回のW杯では勝利以上に自分のやりたいプレーをやることの大切さを説いた。15日のW杯メンバー発表で3大会連続で選出されることが決定的だが、自分らしさを追求してチームを勝利に導く。
中田英は3回目のW杯でも自分らしさにこだわり抜く。イベントの質問タイムで出席した少女に「サッカーで充実感を得る時は?」と聞かれ、中田流の考えを明かした。
中田英 勝ったり、いいプレーができることも重要だけど、まず自分の中でこういうプレーをしようと頭の中で思い浮かべて、それができた時は充実感を感じます。ただ流れに任せて勝った負けたでは、面白くもないし充実感もない。W杯では試合に勝つことも大事。でもそれ以上に、自分がどういうプレーをしたいと思ってやることが大事です。
勝敗を度外視しているわけではない。ただ勝利の先にある理想をまずは追い求めていく。それは世界の強豪を相手に回しても、攻撃的なサッカースタイルを標ぼうすること。96年アトランタ五輪ではブラジルを撃破する「マイアミの奇跡」を演じながら、守備的な戦術からの方針転換を訴え、1次リーグ最終戦では先発から外された。苦い思いを味わっても、初のW杯となった98年フランス大会では「W杯は自分をアピールする舞台」と公言し、攻撃的姿勢を打ち出した。
もともとは大の負けず嫌い。中学生時代、小学生時に所属していた北新サッカースポーツ少年団の竹田監督と再会し、近所のカート場に遊びに行った際も、果敢に勝負を挑んだという。当然、運転免許を持つ大人の方が感覚に優れている。それでもスピンしながら、しつこく食らいついた。「負けず嫌いなんだなと思った」(竹田監督)。職業とするサッカーでの敗北は世界最高峰のW杯といえど、容認できるはずがない。
02年W杯日韓大会では燃え尽きることはできなかった。宿舎内では卓球、ビリヤード、サッカーゲームを仲間と楽しみ、焼き肉パーティーではトルシエ監督をプールに突き落とし、自らも飛び込み、盛り上げ役を買って出た。だがプレー面では右足首痛もあり、完全燃焼できなかった。「点を取れないと勝てないのがサッカー。この結果ではインパクトが弱い。何か足りないのではないかと思う」。トルコ戦での敗戦後、無念の思いを言葉にした。ピッチ内で自分らしさを表現し、勝利を得ることでしか満足できない。
11日に帰国後は静養に努めてきた。関係者によれば宿泊先のホテルで軽く体を動かすこともあったが、仕事のスケジュールは極力入れていない。15日はテレビ朝日の「報道ステーション」に生出演し、意気込みを口にする。年齢的にも最後となる可能性もあるW杯。中田英が信念を貫き、完全燃焼する。【広重竜太郎】
[2006年5月15日8時43分 紙面から]
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