玉田決めた!第3の男アピール/親善試合

- 前半2分、左足で先制点を決める玉田(撮影・蔦林史峰)
<親善試合:日本1-0マルタ>◇4日◇ドイツ・デュッセルドルフ
日本代表FW玉田圭司(26=名古屋)が、国際Aマッチでは実に491日ぶりとなるゴールを決めた。前半2分、左サイドのMF三都主からのクロスを、うまく左足ボレーで合わせた。その後もFW大黒とのコンビで前線を幅広く動き、マルタ守備陣をかく乱した。大型DFぞろいのオーストラリア、クロアチアの守備陣を崩す手応えを得た。
音もなく忍び寄り、一撃でとどめを刺した。左サイドで三都主がドリブルするのを横目に、玉田は影のようにゴール前に滑り込んだ。壁をつくる3人のDFの死角で、左足を一閃(いっせん)させた。シュートはDFの股(こ)間を抜けて、ゴールネットを射抜いた。ジャパニーズニンジャの完ぺきな仕事に、GKハベルは身動きひとつできなかった。
久々の快感だった。「いいゴールとは言えませんけど」という口元が、思わずほころぶ。代表としての得点は、昨年1月29日のカザフスタン戦以来。「早い時間で入れることができて、余裕ができた」。無得点の重圧から解き放たれて、プレーの切れも増した。FW大黒との連係で、再三ゴールに迫った。
約1年4カ月の得点ブランクの間には、ピッチに立つことすらできない苦しい時期もあった。昨年11月には、右足第5中足骨を疲労骨折。一時はW杯出場を危ぶまれもした。3カ月でスピード復帰を果たしたが、その分肉体に負担を掛けた。2月には太もも裏の違和感で、再び名古屋の練習を離脱した。だがその中で、再発防止策も見つけた。負傷した右足小指裏のポイントを約3ミリ削った、特製スパイクを携えてドイツに渡った。足元の不安をなくしたことで、ゴールを生んだ左足の振り抜きも一層鋭くなった。
持ち味を生かせる可能性も示した。「相手が引いてきたことで、ドリブルで突っ掛けないといけない状況になった。自分としてはやりやすかった」。本大会でも先制されれば、相手が引いて守ることは考えられる。ドリブラーを必要とする場面は多くなるはずだ。FWの出場機会争いは激化するが、独自の能力は強みになる。「初戦まで時間があるし、いいコンディションで臨みたい」。W杯のピッチで再びゴールの快感を味わうべく、玉田が左足とドリブルとを研ぎ澄ます。
[2006年6月5日8時5分 紙面から]
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